自己中心的な人の特徴・性格とその心理とは?自己中な性格の直し方

自己中心的な人、自分が勝手な人というのはいるものです。自分の都合しか考えない、わがまま、自分の意見が通らないと駄々をこねたり人を無視したり…。

こういう自己中心的な人とはどういう人たちなのでしょうか。こういう人たちへの対処はどうしたらいいのでしょうか。

目次

人が自己中心的になってしまうのはどうしてだろう?

「自分のことしか考えてないんだから!」誰かに対して、そんな風に思ったことはありませんか?文字通り自分(の利益)のことしか考えていない、自分勝手、他人に譲ることが出来ない…こういう自己中心的な人に一度は出会ってしまった経験があると思います。 逆に「あなたは自分のことしか考えられないよね!」といきなり非難されてびっくりした経験をお持ちの人もいるかもしれません。自分は人のことをちゃんと考えているつもりだったのに、なぜ? ここでは、自己中心的な人の特徴や性格を理解して、どうして自己中心的になってしまうのか一緒に考えていきましょう。また、こうした自己中心的な人への対処や、自分が自己中心的にならないために気をつけることなどについてもご紹介します。

自己中心的の意味とは?自己中心的な人ってどんな人?

自己中心的というのはそもそもどういうことを指す言葉なのでしょうか。自己中心的な人とは、自分の行動や考えについて「他人はどう思うか」という発想が根本的にない人です。 「自分はこれでいいと思っているのだから他人もこれでいいと思っている」と本気でなんの疑いもなく考えている人です。要は、小さな子供と同じなのです。 自己中心的な人は、自分がしたいからする、自分が欲しいからとる、自分がいいと思っているのだからそれでいい、というように、物事を考えるときに自分と自分の基準しか頭にないのです。 自分の周りに自分とは違う考えや感じ方の人がいる、ということを理解していない人ともいえます。ですから自己中心的な人は自分の都合しか考えませんし、自分の欲求だけが大事になるのです。

自己中心的な人の特徴

それでは、自己中心的な人の具体的な特徴としてはどのようなことが挙げられるでしょうか。以下に詳しくみていきましょう。

自分の考えは「絶対」

自己中心的な人は自分の価値判断や考え、結論などが絶対的に正しいと無意識に無条件で思い込んでいます。そこを疑うことはありません。「自分が好きなのだから相手も好き(好きじゃないのはおかしい)」「自分が常識と思っているのだから、常識に違いない」とナチュラルに思っているのです。 ですから自己中心的な人は「それが当たり前」というような言葉が口癖の人が多いです。 たとえば自己中心的な人と一緒に食事に行ったところ勝手に嫌いな調味料をかけられた。抗議したところ「こっちの方が美味しいよ」といわれた。自分は嫌いだと何度いっても、相手からは「だってこの方が美味しいのに」という答えしか返ってこない、なんてケースがこの例です。 この例の場合、自己中心的な人は「調味料をかけたら美味しい」と自分が感じています。自分がそう感じているのだからそれ以外の感じ方があるわけがないと思い込んでいるのです。

人に確認しない

自己中心的な人は、何せ自分の考えややり方だけが唯一絶対と思い込んでいるので、自分が何かするときに迷惑がかかるであろう相手に確認をとったりしません。何事も自分勝手にやってしまいます。相手は違うように感じるとか、相手にも都合がある、なんて考えてもみないからです。

極端にマイペース

自己中心的な人は自分の考えが絶対で、かつ人の都合を考えませんから、たとえば仕事をするに当たっても完全に自分のペースでだけします。全体の都合上、先にやるべき作業であっても、自分が後でやると判断した時にはさらっと後回しにします。 自己中心的な人が周りに配慮して自分のペースを変えることは滅多にありません。結局、周りがフォローしたり後始末したりせざるを得なくなります。

人との距離感がおかしい

人間同士のコミュニケーションの場合、通常は双方とも相手の考えや都合に配慮するものです。そして話し合うことによってお互いにとって心地いい距離に落ち着きます。 「ヤマアラシのジレンマ」という例え話があります。寒い冬、ヤマアラシはお互いの距離が遠すぎると寒すぎるからくっつきたがります。しかしヤマアラシには全身にとげがありますから、近すぎるとお互いの針が刺さってしまいます。色々試した結果、ちょうど良い距離に落ち着くというものです。 しかし、自己中心的な人というヤマアラシは、相手の痛みなんか全く考えません。ですから他人が入ってきて欲しくない領域にずかずかと踏み込むことがあります。普通なら言いたくても我慢すべき場合でも、自分の無遠慮な言葉という針で他人を容赦なく突き刺して傷つけることもあります。 たとえ相手が傷ついたり不快に感じたりしたことに気がついたとしても、自分は正しいことを言っているだけだと考えて、傷ついた人を思いやることはありません。

なんでも仕切りたがる

自己中心的な人は自分の考えが唯一正しい、周りは間違っていると無意識に思い込んでいますから、自分が仕切る立場、ルールを作る立場になるのが当然だと思っています。 リーダーこそメンバーの都合や意見を聞かなければならない立場なのですが、自己中心的な人はまったくそういったことはしません。自分でまさに自分勝手に物事を仕切ります。

好き嫌いが激しい

自己中心的な人はものに対しても人に対しても好き嫌いが非常に激しく、極端です。好きなことには全力、嫌いなことはとことん嫌い抜きます。 好きな対象が人である場合には相手の気持ちにはお構いなしに突っ走ります。自分が相手を好きなのだから、相手も自分を好きだと根拠無く確信してしまうのです。 一方で自分の基準で嫌いだと感じたことについては一切我慢出来ないので、自己中心的な人は愚痴や不満、批判が非常に多いです。

自己中心的な人の性格

自己中心的な人の行動の特徴についてはお話ししましたが、こういう行動をとる人の性格はどうなっているのでしょうか。

自分にしか興味が無い

自己中心的な人の世界には、事実上他人がいません。自分の考えが絶対なので、人のことを考える必要も余地も無いのです。ですから、自己中心的な人は他人に興味がありません。 ひっくり返していうなら、自己中心的な人は自分(の欲求)にしか興味がありません。「自分が」何が欲しいか、どうしたいか、そしてそれを叶えるにはどうしたらいいか。その一連の思考に、他人の考えとか都合とかいったものは全くないのです。 小さな子どもが欲しいものを見つけて、お店のものだろうと人のものだろうと取っていってしまうのとそっくり同じです。

自分の自己中心的な考えに全く気づいていない

自己中心的な人にとって、すべては「当たり前」なのです。自分の意見がすべて正しく他のすべてが間違っているということは、自己中心的な人にとっては疑う必要すらないことなのです。 ですから、自己中心的な人は自分が間違っているかもしれないなんて思ってもみません。自分が正しいことはごく当然であって当たり前のことだからです。 たとえば、普段私たちは服を着ないで外に出ようとはそもそも思いませんよね。自己中心的な人にとって、自分が正しいということはそういう、間違っているかどうか考えもしないごく当然のことなのです。

自分と違う考えを受け入れられない

自己中心的な人にとっては自分以外に正しい考えがあるわけがないと考えている、とお話ししました。ということはつまり、自分の「好き」「嫌い」「正しい」「間違っている」といった判断や価値基準は、自己中心的な人にとって唯一絶対に正しいものなのです。 唯一絶対ですから、いくら他人が「あなたと私は違う」といっても受け入れられません。何故なら、自己中心的な人にとって正しくて優先されるべきは自分の意見や考えだからです。自己中心的な人と会話が成立しないのは、そういうわけなのです。

頑固

自分以外の考えを受け入れることがないので、とにかく自分の考えややり方を変えません。 ですから、物事の好き嫌いから仕事のやり方まで、ありとあらゆることに頑固です。まわりから「あなたの常識は常識ではない」「もっと周りのことを考えて」と指摘されたとしても、自己中心的な人は頑として考えを変えず人に譲ることはありません。 それどころか違うといわれるとかえって意固地になります。自己中心的な人はたとえ自分が間違っているとどうしても認めざるを得ない場合でも、屁理屈をこねて認めようとせず謝りもしません。

自分が折れることに我慢できない

当たり前ですが、私たちは自分とは異なる人たちに取り囲まれて生きています。身近では家族から通勤ですれ違う人たちまで、皆それぞれが違う考え、価値観、感情を持っています。ですから他人との衝突も起きますし、折れ合う必要も出てきます。 自分だけが正しいと思いこんでいる自己中心的な人は自分が折れることに我慢ができません。ちょっとでも自分が折れなければならないことや、自分から間違っているように見えることについて声高に非難したり不平不満を言いつのったりします。 あるいは急に黙り込んでしまい、むすっとして勝手に事を進めてしまいます。

人が自己中心的になる心理とは?

自己中心的な人の行動や性格をみてきました。では、そうした行動や性格には、どのような心理が隠れているのでしょうか。

自分を疑わない

普通であれば、自分の考えていることは本当に正しいだろうかと一度は疑います。何故なら、通常ならば全然違う考えや感じ方をする他者とぶつかる経験をするからです。そして、自分と他人を比較してみて、自分が正しいか間違っているかを考え、必要なら自分の考え方を修正していきます。 しかし自己中心的な人は自分が間違っているかなんて疑問すら抱きません。したがって違う考えと比較してみようなんて思ってもみません。自己中心的な人の頭の中には「自分と違う考えがある」という発想自体がないのですから。つまり事実上、自己中心的な人の頭の中には他人がいないのです。

「正しいのは自分、間違っているのは相手」

自己中心的な人は頑固なまでに、あらゆることについて「自分は正しい」と思っています。ですから相手との意見や考え方に違いがあった場合には自己中心的な人の頭の中では、間違っているのは全面的に相手という判断をします。 ですから人と意見が対立したときには、自己中心的な人はすぐに「お前は間違っている」と相手を非難します。自己中心的な人にとって、自分の意見が通らないことはおよそすべて相手が悪い、相手が間違っているのです。

自分は他人に配慮しているつもり

自己中心的な人も他人に配慮していないわけではありません。そこが厄介なところなのです。ただ、その配慮は「自分と違う考え方や感じ方の人なんているわけがない」という発想が元になって考えたものなのです。 自分がいいと思うならば人といいと思うとナチュラルに思っているのです。それを嫌だと感じる人がいるとは全く思わないのです。 結果として、自己中心的な人の配慮は、本当の意味での配慮、つまり相手の立場に立って考えた行動にはならないのです。ですから自己中心的な人のする配慮や親切は、単にその人がいいと思い込んでいることを相手にごり押しする形になり、まさに大きなお世話になることが多いのです。

自己中心的な人の対処法

自己中心的な人の行動や心理についてみてきました。どうにも厄介で頑固な人たちですが、仕事などでどうしても付き合わなければならないときもあります。ではこういった人たちに対してはどう対処すればいいのでしょうか。

「相手は子ども」と考える

まず、自己中心的な人に当たったときには相手を大人とは思わず、小さな子どもだと思いましょう。小さな子どもなら駄々もこねますし、人の都合なんて考えもしません。 自己中心的な人にはどうしてもこちらが譲ったり折れたりことが多くなります。そういうときに相手が対等な大人だと思うと腹が立ちます。ですからこの人は子供、と思いましょう。大人になっても中身が成長出来なかった、気の毒な人だと思うのです。 たとえば屁理屈をこねていたら、ああ子どもが駄々をこねているだけだな、と流すのです。また小さな子どもに対して難しい理屈を説いたり考え方を変えろといってみたりしても仕方ありません。

基本的には「守り」に入る

繰り返しますが、自己中心的な人は自分の考えや判断が絶対と思い込んでいます。こういう人は人の言葉を聞く耳を全く持ちません。こういった人を説得しようとか変えようとか、積極的なアクセスはしないことです。 説得するとか、話し合おうとするとか、そういったこちらからアクセスすることできるだけ避けて、相手が何か踏み込んできたときにだけ反応するという守りの姿勢に入りましょう。

「だめ」という一線を引く

では、自己中心的な人から自分を守るにはどうしたらいいのでしょうか。相手を子供と考えれば答えは出ます。「だめ!」の一言です。 自己中心的な人を説得すること、自己中心的な人に理解を求めることは諦めましょう。「私にはできません」「私はそう考えません」「ここまでしかできません」といった、拒否や限界をはっきりと伝えることです。勿論、単なる拒否だけでは失礼ですから、簡単な理由はつけておきましょう。 自己中心的な人があなたの拒否を受け入れられないときは色々な駄々をこねてきます。しかしそれには取り合わないことです。相手が上司など付き合うのに慎重にならなければならないときにはものの言い方を工夫する必要はあります。 ただ拒否の言葉を伝えるでもいいですし、話を切り上げるでもいいです。あるいは「会社の規則ですから」と他の拒否出来ないルールを持ちだしてもいいと思います。いずれにしてもあなたからしっかりと引くべき一線はしっかりと引きましょう。

あなたは自己中?診断してみよう

あなたは自己中心的な人でしょうか?ちょっと心配になってきた人は、下の診断をやってみましょう。

  • 自分のいいと思っているやり方で作業や仕事をやっている人を見るとイライラする
  • こちらが相手に好意を持っている人は、相手も好意を持っているのが当たり前
  • 自分の申し出が断られると無性に腹が立つ
  • ドタキャンはどんな理由でも仕方ないと思う
  • 相手が自分の嫌いなモノが好きだとイラッとする
  • 自分の話が十分に話せなかったり話の腰を折られたりすると不愉快
  • 人と会話していると、いつも自分の話をしてしまう
  • 人の話を聞くより自分が話している時間が長い
  • 他人のルール違反に我慢出来ない
  • 相手より自分が優れている点があるとほっとする
  • 言い訳が多い
  • 相手に違う意見を言われると自分が否定された気がして腹が立つ。

4つ以上当てはまるようでしたら、自分の行動や考え方を見直してみましょう。

自己中心的な性格を直す方法

もしかしたら自分は自己中心的な人ではないかとドキリとしてしまった、あるいは人にそう指摘された、でもどうしたらいいのか分からないですよね。この自己中心的な考えや性格を直すにはどうしたらいいのでしょうか。

自己中心的な自分に「気づく」

自己中心的な性格をどうにかしたいと思ったのであれば、まずは自己中を直すにあたって半分は成功したといえます。自己中心的な考えになるのは上にも書いたように、そもそも自分は正しいと確信していて自分の自己中心的な考えに「気づかない」ということが一番の原因だからです。 自己中心的な人は、その考えから抜け出そうとすら思いません。ですから、直そうなどと思いもしないのです。 つまり自分の行動や内心は大丈夫なのか、自己中ではないのかという疑問をあなたが持ったなら、もうすでに自己中心的な性格から大きな一歩を踏み出しているといえるのです。

「欲しい」「したい」「羨ましい」に注意する

自分の欲求に対するセンサーを敏感にしましょう。自分の心の中に「欲」がわいた瞬間に気がつくようにしましょう。いち早く気づいて意識するようにするのです。 特に「したい」「欲しい」そして「羨ましい」この三つに気をつけましょう。最後の「羨ましい」は特に厄介です。意識するようにしましょう…意識したら、行動や言葉に出す前に一呼吸です。 欲しい!と欲求を感じてそのまま口や行動に出してしまい、周りに気が回らず周りを蹴散らしながら一気に突っ走ってしまうために問題を引き起こしているのです。

違う意見に耳を傾ける

自分が正しいと思ったことあるいは相手が間違っているに違いないと思っていることほど、「本当に自分は正しいか」と考えてみましょう。ただ自分の頭で考えるだけでは相手が間違っているという考えから抜け出せませんから、違う方法をとりましょう。

複数の他の人の意見を聞いてみる

違う意見に耳を傾けるためには、相手と衝突したことについて、他の人の意見を聞いてみましょう。できれば複数の人に聞いてみるといいかと思います。こういうときあなたならどう考える?と。自分の考えと違う答が多いようであれば、自分の考えを疑ってみましょう。

会話の記録を見直してみる

LINEなど友達とのチャットなどのやりとりが残っているならば、それを見直してみましょう。自分の話ばかりしていませんか?自分の話す量だけがやたらと多くありませんか?相手とちゃんと「やりとり」ができていますか?相手に何か言われて「だって!」とすぐ拒否の態度をとっていませんか? 自分の言動を客観的にみてみましょう。

相手の意見を検討する

他人と衝突したり他人に拒否されたりしたときには、「自分が正しいのに!」と腹を立て反射的に拒否するだけでおわってはいけません。腹は立ってしまうとは思いますが、腹立ちが収まったら「なぜ拒否されたのか」「なぜ断られたのか」と落ち着いて考えましょう。 相手が正しいか間違っているかを判断するのではなく「どうして相手はそういう結論になったのか」を考え検討するのです。分からなければ相手に素直に説明を求めましょう。

他者を意識し受け入れることの難しさと大切さ

自己中心的な人に限らず、自分が当たり前と思い込んでいることについて違うことをつきつけられると、人はどうしても腹を立てたり、その意見自体を拒否したくなったりします。私たちにとって違う価値観や考えを受け入れることは思った以上になかなか難しいものなのです。 その意味では私たちは誰でも大なり小なり自己中心的な性格を持っているともいえるのです。自己中心的な人はそれが極端な形ででているだけなのです。ただ余りに極端が過ぎて会話が成立しないのです。 自己中にならないためには「何故この人に拒否されたのか」「違うことを言われたのか」と考えることです。そうすることで、自己中さんになってしまうことを避けることができますし、自分とは違う人の意見や立場を理解することで自分自身も成長できます。 自己中な自分とも、自己中な他人とも、上手く付き合うことで成長していきたいものですね。

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